HPV(ヒトパピローマウイルス)について

性器に感染するHPVは約40種類(型)があります。子宮頸がんの原因となるハイリスク型のHPVは、70-80%以上の女性が生涯で一度は感染するとされ、身の周りに溢れたウイルスです。ハイリスク型のHPV―16, 18, 31, 33, 35, 39, 45, 51, 52, 56, 58, 59, 66, 68型―は子宮頸がん、膣がん、外陰がんの発生と男女の中咽頭がん、肛門がんの発生に関わっています。ローリスク型のHPV―6, 11型など―は男女の尖圭コンジローマ、小児の喉頭乳頭腫(尖圭コンジローマの母子感染)の発生に関わっています。

 

HPVワクチンの種類―ガーダシル(4価ワクチン)とシルガード9(9価ワクチン)

HPV感染を予防するためのワクチンは、主に2種類があります。2013年に始まった定期接種としてよく用いられるガーダシル(6, 11, 16, 18の4価ワクチン)と、より多くの型のハイリスクHPV感染を予防できるシルガード9(6, 11, 16, 18, 31, 33, 45, 52, 58の9価ワクチン)です。
シルガード9は日本でも2021年2月に発売されました。ガーダシルで予防効果がある6,11,16,18型に加えて、31,33,45,52,58型のHPV型に対しても感染予防効果があり、子宮頸がんと関連するHPVの90%以上が予防できます。定期接種の年齢を過ぎた方、特に20歳以上の女性には特に勧められます。性感染症である尖圭コンジローマの原因となる6型、11型に対してもガーダシル同様に感染予防効果があります。
ガーダシルはハイリスク型の中でも子宮頸がんの原因として60-70%(20代、30代の子宮頸がんでは約80%)を占めると言われるHPV16型、18型に対して感染予防の効果があります。そのほか良性の性感染症である尖圭コンジローマの原因と言われる6型、11型に対しても感染予防効果があります。定期接種の年代の女性では公費で接種できるガーダシルでも子宮頸がん予防効果はほぼ十分と考えます。その年代でも、欧米ではシルガード9が主流になっていますが。
また、男性にはガーダシルだけが承認されています。男性の中咽頭癌と関連するHPVの95%が16型だからです。

 

HPワクチン接種の推奨時期とスケジュール

HPVワクチンは、小学校6年~高校1年相当の女子を対象に、ガーダシルの定期接種が行われています(公費)。※2022年4月から当面の間は高校2年になる方も定期接種として公費でガーダシル接種が可能です。
定期接種の年齢を過ぎた場合でも、45歳まではガイドラインで接種が推奨されています。年齢が高いほどシルガード9の価値が大きくなります。
ガーダシルとシルガード9はどちらも接種スケジュールは同じで、初回接種から2か月後に2回目、初回接種から6か月後に3回目を接種します。

 

江東区の接種助成について

江東区に住民票がある12~16歳(小学校6年生相当~高校1年生相当)の女子は助成の対象となります。接種を希望する方は、接種券・予診票が送付されますので、江東区の健康づくり係までお申し出ください。
江東区健康部(保健所)健康推進課健康づくり係
電話番号:03-3647-9487
ファックス:03-3615-7171
(詳しくは江東区HPをご覧ください)

当院へは必要書類を持参のうえ、予約をお取りのうえご来院ください。